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紅―ギロチン (集英社スーパーダッシュ文庫)

紅―ギロチン (集英社スーパーダッシュ文庫)

片山 憲太郎

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この本について

駆け出しの揉め事処理屋・紅真九郎にきた一通の電話。それは、商売敵である悪宇商会からの勧誘だった。一度は応じた真九郎だが、最終課題に出されたのは、なんと暗殺計画への参加。標的となるのは、一人の病弱な少女。真九郎は当然のごとく拒否し、交渉は決裂。そして暗殺阻止へと動き出す。しかし、踏み込んだ闇はあまりに深かった。立ち塞がる悪宇商会の殺し屋・斬島切彦。その恐るべき刃は、真九郎と紫の仲までも引き裂き、さらなる窮地へと追い詰める...。

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レビュー

aoitaku
aoitaku
2008年3月読了
 キャラクターの魅力を引き上げる要素は、いくつかある。
 その一つが、揺れても揺るがない心。
 悩んでも、迷っても、根っこの部分では決して折れない芯。
 そういうものが、キャラクターを大いに魅力ある存在にする。

 さて、紅シリーズの主人公紅真九郎は、そういう意味では、普段情けなくも、土壇場では真っ直ぐで力強いヒーロー。辛い事実に打ちひしがれ、自分の弱さを嘆き、現実から目を背けながらも、最後の最後にはたった一つの答えを正しく掴み取る。
 それは一辺倒な正義のヒーローより、一層格好良いと思う。

 1巻では勧善懲悪の構図でわかりやすく舞台や登場人物を紹介しておきつつ、2巻である本作では、登場人物の二面性を上手く使い、敵=悪という構図を崩してみせ、懐の深さを窺わせてくれた。
 この先どういう物語を見せてくれるのか、それが楽しみでしょうがない。

***

 MVPは紫。
 次点で銀子、切彦、理津、夕乃、かなぁ。環さんは出番ちょっと少なかったね。というかこの作品の場合、キャラクターの出番と重要度がそのまま魅力の順に結びつくような気がする。それでもキーキャラクターの切彦より銀子が上なのは個人的な好みです。ぼくもロリコンって言われたい!(死ねよ

読書ステータス

読了 4人