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核戦争を待望する人びと―聖書根本主義派潜入記 (朝日選書)

越智 道雄

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レビュー

northeast57
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2010年9月読了
 著者が得意とする潜入取材を生かした、キリスト教根本主義派(原理主義派)のレポートです。

 著者自身が幼少期を、非常に根本主義的な環境で過ごしたことの回顧から本書は始まります。その根本主義が、現在どのように変容しているのかを、取材で明らかにしていきます。

 根本主義派の集会に参加したり、イスラエル・ツアーに参加するなどして、指導者の考え方だけでなく、一般信徒の考え方を直接取材していることに、本書の大きな価値があります。

 まさに普通のアメリカ人達が、「掲挙」と「ハルマゲドン」を信じ、イスラエルを熱狂的に支持し、ソ連との核戦争を待望する姿が生々しく伝わってきます。

 出版から20年(原著は1986年)たっていますが、現在でも、宗教右派の政治的影響力の背景にある、普通のアメリカ人たちの考え方を知るのには必須の著書です。

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