折口信夫の晩年 (中公文庫 M 51)
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📝 レビュー (zooko012さんのレビュー)
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夢中になって読んだ。著者は、折口信夫の晩年に仕えた弟子であり、当時学生であったが、現在は、日本を代表する歌人となっている。「先生の怒りの激しさは、目の当たり見た者でなければわからない。」「そうした強烈な人間の業と業との闘争を敢えて繰り返して、しかもなお心の結びつきの失われないためには、夫と妻、生みの親と子というような、どろどろの人間の業の底のところで結ばれた、生涯断ち切ることの出来ない絆が必要であった。師と弟子との愛はどれだけこまやかであっても、それだけでは、業の底にまで至ることはなかった。」怪物折口の晩年の日常を伝える評伝として。圧倒的で理不尽な師に若者らしい反抗心を抱きつつも、真正面から対峙しえない悲しみを綴った弟子の青春録として。茂吉や柳田ら文士との興味深い交遊録として。非常に深い余韻の残る評伝である。これは、結局のところ、弟子である著者自身が豊かな才能の持ち主だからこそ生まれた評伝でもあると思う。