📝 レビュー (zooko012さんのレビュー)
読書履歴
AIが見つけた似た本
「島暮らしの記録」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました
ドキュメント 屠場 (岩波新書)
鎌田 慧
屠場―。そこは鍛え上げられた職人芸が、商品としての食肉の味と価値を左右する世界だ。日本人の肉食の歴史とともに歩んできた労働現場の実像と、いわれなき職業差別と身分差別にさらされながら、合理化の波に抗して...
石の猿
ジェフリー・ディーヴァー
不法移民は“すでに世に亡き者たち”。蛇頭に金を払わなければ、殺される。文句を言えば、殺される。この世から消えたきり、二度と見つからない。「リンカーン・ライム」シリーズ最新刊。
私の男
桜庭 一樹
優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る―...
石の猿 下 (3) (文春文庫 テ 11-12)
ジェフリー・ディーヴァー
冷酷無比の殺人者“ゴースト”は狡猾な罠をしかけ、密航者たちのみならずライムの仲間の命をも狙う。愛する者たちを守るには、やつに立ち向かうしかない。真摯に敵を追う中国人刑事ソニーの協力も得、ライムはついに...
アンネ・フランクの記憶 (角川文庫)
小川 洋子
十代のはじめ『アンネの日記』によって言葉が自分を表現することに心ゆさぶられ、作家への道を志した小川洋子が、長年の感慨をこめてアンネの足跡をたどる旅に出た。命がけで物資を運びフランク家の隠れ家生活を気丈...
「ムーミン」の作家トーベヤンソンが、パートナーのグラフィックアーティストのトゥーリッキ、画家の実母ハム、猫と一緒に、フィンランドの孤島グルーヴ島で毎夏を30余年暮らした、「島暮らしの記録」。写真を見ると、ホントに驚くほどちっぽけで、岩場に粗末な小屋がかろうじてのっかているだけという印象の島である。3人の個性に満ちた自我の強い芸術家が、歳を重ねてから、あえて、この厳しい孤島での共同生活を選びとった事実には、考えさせられるものがある。字が大きく、どことなく散漫な印象もあり、その意味では期待が裏切られるが、ところどころ非常に印象の強い心ひかれる記述があった。なお、トーベヤンソンの短編集も面白いというのではないが、厳しく強く透徹した自我を伺わせるものであり、読後の印象が強い。
2011年読了