📝 レビュー (ぼんぼんさんのレビュー)
評価:
5/5
レビュー:
ゴミ屋敷に住む老人がたどってきた人生を描いた小説。
彼はなぜゴミに埋もれて暮らしているのか。
彼は何のためにゴミを拾い続けるのか。
戦後の高度成長期で急激に変わっていく町の中で、変わることができなかった悲しみと、変わらずにそこにあったもの。
華やかな時代の片隅にうもれて忘れられた悲しみの人生。
橋本治は初めて読んだのですが、さすがだなと思いました。
文章が文章でなく、映像としてすんなり頭の中に入ってくるんですよね。
最終章は泣きながら読みました。
ゴミ屋敷に住み、ゴミを拾い続け、近所の住人から鼻つまみ者にされても
「これはゴミじゃねぇ」と言い張る忠市。
忠市は、そこに打ち捨てられたゴミを自分と重ねていたんだな。
一生無くならないもの
自分の手元から消えていかないものを求めていたんだな。
自分の目に映るすべてに意味を見出して、だから自分の人生も無意味ではなかったと思いたかった。
「生きる」ってどういうことなのかと考えていました。
だれにも必要とされないもの、無意味だと決めつけられたものは、
たとえそれがその人の生きた証であったとしても、ゴミでしかないのか。
どんなものにも物語はあるのに。
忠市はだれかに必要とされたかったんだな…
それが行間からびしびしと伝わってきて、こたえました。
人を必要とし、必要とされる。
当たり前にみんなそうして生きているのに、
ただそれだけなのに、
どうしてうまくいかないんだろう。
生きるとはとてもむずかしい。
彼はなぜゴミに埋もれて暮らしているのか。
彼は何のためにゴミを拾い続けるのか。
戦後の高度成長期で急激に変わっていく町の中で、変わることができなかった悲しみと、変わらずにそこにあったもの。
華やかな時代の片隅にうもれて忘れられた悲しみの人生。
橋本治は初めて読んだのですが、さすがだなと思いました。
文章が文章でなく、映像としてすんなり頭の中に入ってくるんですよね。
最終章は泣きながら読みました。
ゴミ屋敷に住み、ゴミを拾い続け、近所の住人から鼻つまみ者にされても
「これはゴミじゃねぇ」と言い張る忠市。
忠市は、そこに打ち捨てられたゴミを自分と重ねていたんだな。
一生無くならないもの
自分の手元から消えていかないものを求めていたんだな。
自分の目に映るすべてに意味を見出して、だから自分の人生も無意味ではなかったと思いたかった。
「生きる」ってどういうことなのかと考えていました。
だれにも必要とされないもの、無意味だと決めつけられたものは、
たとえそれがその人の生きた証であったとしても、ゴミでしかないのか。
どんなものにも物語はあるのに。
忠市はだれかに必要とされたかったんだな…
それが行間からびしびしと伝わってきて、こたえました。
人を必要とし、必要とされる。
当たり前にみんなそうして生きているのに、
ただそれだけなのに、
どうしてうまくいかないんだろう。
生きるとはとてもむずかしい。
AIが見つけた似た本 リアルタイムで分析しました
「巡礼」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました