
日本政治思想史―十七~十九世紀
この本の所有者
1人が登録
6,877回参照
2016年5月25日に更新
📝 レビュー (zooko012さんのレビュー)
レビュー:
「多種多様な人が、不思議にもこの世に生を受け、そのつかの間の生涯において、思い、感じ、行ってきたこと-それらを知り、理解することは、これまで多くの人にとって深い喜びであった。これからもそうであろう。本書では、その歓びを分かち合うことを目指したい」。こんなにも本質をつき平易な言葉で始まる本書。
革命という形をとらずにわずか十数年で200年以上の安定していた江戸幕府が崩壊しドラスティックに体制が変更された明治維新。その理由について、本書は、儒学・朱子学をふまえての思想的展開を中心に、江戸幕府の御威光、禁裏、百姓と強訴、西欧人観、イエと性など縦横無尽に論じつつ、下級武士達の積極的自律的内部崩壊であったと、地にどっしり足をつけた論考で、鮮やかに描き出す。
極めて刺激に満ちて、志高い書物である(Amazonでも大絶賛である)。久しぶりに、頭の筋肉の奥を動かさざるを得なかった気がする。個人的なことにはなるが、思想・哲学・歴史などに(ちょっとだけれども)青臭く背伸びをして関心を持っていた学生時代の自分を思い出し、心がザワザワした。骨のある本を読まなければ、きちんと物を考えて生きていかなければ、と改めて思った。
革命という形をとらずにわずか十数年で200年以上の安定していた江戸幕府が崩壊しドラスティックに体制が変更された明治維新。その理由について、本書は、儒学・朱子学をふまえての思想的展開を中心に、江戸幕府の御威光、禁裏、百姓と強訴、西欧人観、イエと性など縦横無尽に論じつつ、下級武士達の積極的自律的内部崩壊であったと、地にどっしり足をつけた論考で、鮮やかに描き出す。
極めて刺激に満ちて、志高い書物である(Amazonでも大絶賛である)。久しぶりに、頭の筋肉の奥を動かさざるを得なかった気がする。個人的なことにはなるが、思想・哲学・歴史などに(ちょっとだけれども)青臭く背伸びをして関心を持っていた学生時代の自分を思い出し、心がザワザワした。骨のある本を読まなければ、きちんと物を考えて生きていかなければ、と改めて思った。
読書履歴
2016/05/25
484ページ
AIが見つけた似た本
「日本政治思想史―十七~十九世紀」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を4冊見つけました