ブランケット・キャッツ
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ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)
西尾 維新
「生きている以上、世界の終わりを物語の終わりを、諦めることはできない」“人類最悪の遊び人”たる「狐面の男」は「ぼく」こと“戯言遣い”に断言する。玖渚友との決別。想影真心の暴走。そして、復活する哀川潤....
ホントにあるのかは知らないけど、2泊3日のレンタル猫といったちょっと風変わりな題材を軸にした短編集。各々はどれもベタではあるんだけど、短いストーリーの中にもしっかりとした人間模様が凝縮され、ほんのりとした温かみをエッセンスに、物語のその後を想像・期待させてしまうような展開はやっぱり巧い!とにかくこの手の作品での安定感は抜群!!
レンタル期間という限られた短い時間だけを家族と共有する猫。その猫をレンタルするまでの経緯だったり、短いレンタル期間中だったりにドラマが生まれ、家族・夫婦・親子・人生などの中に生じているリアルな歪みやすき間が表面化していくものの、ちゃんとその傷を癒して次のステップへ進むように構成されている。
しかも、身近にありそうな家庭や人物のごくごく普通の日常が舞台なだけに、どの作品もすぐに感情移入したり、共感してしまったり、読んでるコッチの感情までもがコントロールされてるような感覚についつい陥ってしまった。。。
そんな中でも個人的には、この短編集の中で唯一猫の視点から描かれた「旅に出たブランケット・キャット」が一番お気に入りかと。。
レンタル中に飛び出してしまったタビーと、途中で出会った子供たちとの冒険談なんだが、猫と子供たちとの繋がりだったり、猫が本来(?)の存在意義を見出したりと、猫ならではの苦労が面白く描かれているのと共に心温まるファンタジーとして仕上がっている。そして、このタビーの次の冒険を色々と想像してしまうような終わり方もいい感じだった!
泣ける話あり。てか猫飼いたくなるぞー!