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檸檬のころ (幻冬舎文庫 と 8-2)

檸檬のころ (幻冬舎文庫 と 8-2)

豊島 ミホ

この本の所有者

3人が登録
151回参照
2008年6月25日に更新

書籍情報

ページ数:
283ページ
参照数:
151回
更新日:
2008/06/25

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📝 レビュー (ぼんぼんさんのレビュー)

評価:
5/5
レビュー:
特別目立つ事もない、普通の、どこにでもいるような名もなき高校生たちと、彼らを取り巻く普通の大人たちが主人公の連作小説なのですが。
やー思いがけず泣きました。
恋も人間関係も進路も別れも全部、不器用でぎこちなくて上手くいかないことばっかりなのに、なぜか登場人物みんなが輝かしく見えてくる。
人生って、特に10代の頃って、痛すぎる思い出や恥ずかしくて死にたくなるような瞬間の積み重ねだけれど、その中にひとつでもキラっと光る何かを掴めたら、何かを感じられたら、それはそれでかけがえのない日々になっていくんだろうなって思いました。
制服のころ、バカバカしくも真剣に悩んでた自分を懐かしく思いました。
私も、どこにでもいる、目立たない、名もなき高校生だったので。
 
そういえばこの中に、「生徒は分かってくれない」と嘆く先生の物語があるのだけれど、この先生の気持ちも少し分かりかけてきた自分に気づいてハッとしました。
いつまでも学生気分が抜けきれないけど、実はもうこの高校生たちを見守る周囲の大人たちと同じ立場なんだよな、自分。。。
くっそー、高校生がうらやましいぜっ

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