内容紹介






辞書への見方が変わる本
言葉がもっと好きになる


軽い文章でさくさく読めた。マニアックな職業が題材で面白かったが、やや展開が弱く、薄ーい印象。西岡さん以外には入り込むことができなかった。


辞書作りを言葉の海に繰り出す舟を作っていく作業になぞらえて、「舟を編む」何年もかかって、積み上げていく作業に馬締、松木先生,石川、荒木などの編集部員が取り組む。言葉
は時として無力だけれど,言葉があるから、大切なものが心の中に残る。

ここ最近で最高!何にも夢中になれない私は何かを真剣に成し遂げる人に憧れる。地味でも時間がかかっても完遂するって素晴らしい。




題材は非常に面白い。辞書の重みを知らしめるためにも、もっと分量を多くすべきではなかったか。
「辞書は言葉の海を渡る舟だ」松本先生と荒木が辞書作りをすすめているところに馬締が加わり、西岡の視点から展開する前半。数年たってから岸辺の視点から展開する後半。辞書を作り上げるという大事業にたくさんの人の情熱が伝わるこういう展開の本にはエネルギーをもらうことができるからわたしの好きな分野。ときおり恋愛もからめてあり楽しく読めた。特に馬締の恋愛には笑えた。

小さい時から身近過ぎて気付かなかったが、辞書の編集の大変さと関係者の御苦労、改めて分かりました。辞書編纂は出版社の一大事業なんですよね!

熱い

27

読後感爽やか。うーん、でも思ったより薄い感じだったのが残念。読みやすかったけど…

本屋大賞作品。
家にあったので2日で読んでしまった。
人とうまく関わることができない主人公、まじめ(馬締)。そのまじめがひたむきに15年近くもの年月をかけて一つの辞書を作成して行く過程を、まじめの周囲の人々の視点も交えつつ展開されて行く話。
なにより辞書作成の過程がすごく、単純作業の繰り返しであるが、その中に一つのミスも許されない。
その地味な作業においてもまじめはひたむきに真っ正面から取り組み、それが次第に周りの人を巻き込んで行く。ひたむきな姿勢には必ず周りからの教官、助けが得られるのだと思う。
また、辞書作成の話であるからか、分中の言葉遣いも多様であり、まるでのとば遊びのようであった。
言葉の海を渡るための舟として作られた辞書。その辞書について今まで深く考えたことはまったくなく、ただそこにあるものとしてしか認識していなかった。その辞書のレイアウトから字体、ひいては紙質までも考えられて作成されているとは知らず、これからの向き合い方が変わることは間違いないとおもう。

2012/06/26

辞書編集の奥深さ 恋愛物語は奥が浅い
ご存じ2012年度本屋大賞第一位。友だちから回ってきたので早めに読みました。一般的に知られてない世界を説明っぽくなく読者に体験させる技術がすごい。落ち着いた話しで安心して読める。




辞書に対するアツい思い
辞書が読みたくなった


一つの辞書が作られるまでの、過程や人間ドラマを描いてある。ある意味壮大なテーマだ。欲を言えば、パーツとパーツをもう少し描きこみつつ、滑らかにつながると…もっと良さそう。

-2012.8.5

辞書作りに人生模様を盛り込んだ素敵な作品だった。そして自分自身も主人公のように、物事に真剣に打ち込める努力家になりたいと思いました。


面白い、けど。ホロっとする、けど。辞書業界という興味を引く業界を選び、魅力ある(よくある)キャラクター配置をして、適当にほろっとさせる味付けをして、高品質・安定のお仕事小説一丁あがり!といった感は否めない。三浦しをん、本来は、ファンである。そろそろ予定調和ではなく、圧倒的なものを読ませて欲しい。


私の中で辞書とは、知らない言葉の意味を知るためだけに存在していた。本書を読むまでは。
物語の主人公は言葉の魅力に取り憑かれた辞書編集者たちである。彼らは言葉のもつ無限さに辟易することなく、ひたすらに意味を追求し、簡素的な説明の作成に努める。
言葉は時代ともに移り変わり、意味や性質を変えていく。いまこうして私が使用している無数の言葉も、現在と過去と未来とではその意味合いが異なっているかもしれない。このように変遷の可能性を秘めたものを一つにまとめ、注釈をつけようというのだから、まさに終わりがなく、同時に途方もない。
そんな世界で奮闘する辞書編集者たちが本作の主人公である。
言葉の魅力もさる事ながら本書には様々なエンターテインメントを取り入れている。
恋愛や闘争心、葛藤、死。
感情を伝えるためには言葉が大変重要であるが、何も言葉がなければ感情が伝わらないわけではない。言葉と言葉でこれまで通じ合ってきた人同士には、言葉では伝えられない何かが確かにある。
言葉の魅力について説いていた一人の編集者が、言葉を発することができずただひたすらに感情を爆発させ、涙を流す描写には、まっすぐな感動を覚えた。
間違いなく本書の読後には、書店にて辞書を購入しようか迷うことだろう。
また、本作品は映像化しており、そちらも傑作である。各人物が著者および読者のイメージ通り、躍動しているのではないかと思う。

































































































































