
さよならドビュッシー (宝島社文庫)
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内容紹介

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スポ根少女漫画的音楽ミステリー。するする読めて一応あっと驚く大どんでん返し。同じ音楽小説+大どんでん返しなら個人的には奥泉光「シューマンの指」の方が好みだけど。ひまな時間をつぶすのにちょうどよい1冊(読み返しはしないと思う)。

最後のどんでん返しにはやられました。思い返すといろんな伏線があって、また読み返したくなる作品。音楽が関係してると、やっぱり感動して鳥肌がたちます。

最後のどんでん返しには度肝を抜かれた。自分の目を疑った。
全身の皮膚の移植によって成りすましが通用するなんて。
ただルシアには悪気はなかった。必死ではあった。
目を覚ましたとき、周りは全員遥だと思い込んでいた。その状況は酷だ。
しかし、歯の治療跡の照合やDNA鑑定を治療の時からできなかったのか?疑問である。
次に重要で本題とも言える音楽描写。
とても迫力ある文体で聴いたことのない曲でも引き込まれた。そして、思わず探して該当する曲を聴きながら読んでしまった程だ。
それほど魅力的ではあった。
一つ気になったことは主人公は高校生で一人称の文章で流れていく。
小難しい単語や言い回しが多く見られ少しギャップを感じた。こういう時は三人称でも良かったのでは。
ミステリーとクラシックの魅力を楽しめる作品。とくにピアノ描写は圧巻だと思える。
ルシアと遥。
お留守番中に火事。
遥、全身皮膚移植により生還。ルシア死亡。
しじいも死んだので莫大な遺産が残る。
遥に忍び寄る危険な出来事。
母の不自然な死。
岬さん指導、コンクール出場。
家政婦さん、遥の殺人未遂容疑で捕まる。
母を殺ったのは実は遥。
しかも、遥かと思ったら本当はルシアだった。

まずは著者の語彙力とそれを駆使した表現力を評価したい。クラシックの優美さ、雄大さ、繊細さをただの文字の羅列のみで表現するのは並大抵の業ではない。作中に登場する音楽を聴きながら読み進めれば著者の、文章における技巧の素晴らしさは一目瞭然だろう。それでいて本書は列記としたミステリ作品である。儚くも悲しく、辛い人生を必死に歩もうとする幼い16の少女が主人公だ。一つの会話の文章が多いのと、やたら説明口調で人間味を感じられなかったので星は4つ。

ところどころにドキッとするような、思わずメモしたくなるような言葉が光るのに、なんて残念なストーリー…。



2013/1/27





























































