
第四の壁―アナザーフェイス〈3〉 (文春文庫 24-3)
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警視庁・刑事総務課・大友鉄は、かつて所属した劇団の記念公演の舞台上で主宰者の死を目撃する。
アナザーフェイスシリーズとしては3作目となる本作だが、1作目で感じた堂場作品らしからぬ特色は段々薄れてきたように感じる。。。
もちろん堂場作品の刑事としは異色のキャラクター性を有した大友鉄の存在感は損なっていないものの、シングルファザーとして仕事だけではなく育児にも励む生活感だったり、"アナザーフェイス"として変装を活かした独自の捜査だったりといった部分が描かれなくなってきたかと…
ま、今回は大友が過去に所属していた劇団が事件の舞台となっているので、当然の如く事件の関係者は過去の知り合いであったり、現役の役者が居たりもするから大友の"元役者"としての特性は活かしにくい環境下でもあったのだろうが。。。
一方、自分が所属していた劇団で起きた事件で、しかも事件発生を目撃していただけに珍しく自分から捜査に首を突っ込むものの、昔の仲間を取り調べる事に対する葛藤が生じたりといった大友の悩めるキャラクター性は健在で、今回は更に自分の過去とも向き合いながら展開されていく。その意味では、大友が刑事という職業を何故選択したのかといった部分にも触れられているので、シリーズとしては重要性の高いエピソードであったように思う。
…ただ、劇団が公演していた脚本と事件とを絡めた展開で、大友が過去に演じた探偵役とのオーバーラップや脚本が完成するまでの経緯だったりといった部分に本シリーズならではの要素を取り入れたのは分かるけど、何か今一つ中途半端な感じがしてしまった。。。
それと、このシリーズ内における追跡課の存在が明らかになったけど、この辺の伏線は何処かで回収されるのだろうか…