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初愛   (バンブーコミックス COLORFUL SELECT)

田中ユタカ

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らんぶる
らんぶる
2012年2月読了
精神分析では、愛とは、相手のために相手本位に時間を与えることだそうです(T.ブラトエー)。

また精神分析の1つに交流分析というのがありますが、その中で「ストローク」というのがあります。もともとは「なでる、さする」など体を愛撫する意味の言葉ですが、これに精神的な意味を加え、言葉でほめたり、目で同意を示す行動や、「私はあなたがそこにいることを気づいていますよ」と、相手の存在や価値を認めるような、さまざまな刺激をいいます(「交流分析のすすめ - 杉田 峰康」より)。

ストロークを与えたりもらったりする方法としては、スキンシップ(なでる、抱きしめる、SEXなど)、言葉によるもの(ほめる、励ますなど)、言葉を用いない方法(まなざし、うなずきなど)があります。

そして人はなぜ人を求め、コミュニケーションをしたがるのか。それはストロークを交換するためと言われています。

ストロークで一番親密で濃いものはSEXなのではないかと思います。好き。愛してる。そういったことを言葉や表情だけでなく、体で表したものではないかと思います。

初めての濃厚なストロークの交換の物語。そういう風に受けとめることができました(その一方で読んでてこそばゆかったり、身もだえたりもしましたが)。

唯一残念だったのは、第10話(最終話)が収録されてなかったこと。初めて好きになっただけでなく、あきらめていたことを二人の力で奇跡を起こすことで、次の初めてを迎えようとする。9話までとは初めての意味合いがちょっと違いますが、最終話としてこれは収録されても良かったのではないかと思います。

田中ユタカのファンだけでなく、男女の様々な初めての愛が納められた一冊。 必見です。

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