レビュー
zooko012
2012年9月読了
棋界の第一人者による素晴らしい写真集である。モノクロ大盤の極めて贅沢な作りで、大山・羽生・村山・渡辺から山﨑・中村まで、６０名程度の棋士の緊迫感漲る姿が収められている。印象に残るのは、何枚もがおさめられている羽生の熟考する姿（やはり華もある）、若き谷川が雪の中、ホテルの廊下を、武士たる趣きで凜として対席場に向かう姿。感想戦の熱気さめやらぬ様子もおさめられている。これで２７００円あまりとは安い！元「将棋世界」編集長で傑作・「聖の青春」「将棋の子」の大崎善生の文章もとてもよい。それにしても、大崎善生の団鬼六の評伝の出版はまだだろうか？
