レビュー

zooko012
2013年11月読了
知的に弱い妹とただならぬ関係に陥り、30歳で死んでしまった小説家志望の次男。その次男の死者の視線から、通底する水の音とともに、描かれる、家族の再生の物語である。語られる家族の物語自体は、小説中はよくある禁忌ものであるが、語り口自体で、いくらでも豊穣になりうるものだと、これこそ「文学かも」と思い知らされる。思いのほか読みやすい。三浦しをんの偏愛小説でもある。
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