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音楽を「考える」 (ちくまプリマー新書 58)

音楽を「考える」 (ちくまプリマー新書 58)

茂木 健一郎

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レビュー

taka_aki
taka_aki
2007年8月読了
非常に興味深いです。

作曲家である江村氏と脳科学者である茂木氏との対談。お互いにお互いの分野に造詣が深いので、その内容もなかなか濃いものです。

数学と音楽が関係が深いと言う話。ハーモニーを見つけ出したのはピタゴラスだったんですねー。意外。。ピタゴラス音律ってコトバもあるくらいで。

サウンドスケープ(音の風景)という概念を提唱した、マリー・シェーファー。自分の内なる音に耳を傾けるってこと大事ですよね。きっと。

「究極の指揮者は振らない」と言う考え方、「最後は指揮者は振らなくていいんだ。究極は、じいっと彫像のようにそこにいるだけで音楽が変わるということが指揮者の理想なんだ」。なるほど。。すごいです。

情報をプッシュしてくるインターネットへの批判。それももっともです。最近は特に便利になりすぎ(って、もっともっと便利になる余地はありますけど)なのかも。待ってても、いろいろと情報が得られてしまう。むむむ。

作曲家、指揮者、演奏者、聴衆の関係。考えてみたら、作曲家は、聴衆のために楽譜を書くのではなく、指揮者、演奏者のために書いているんですよね。建築とのアナロジー(作曲家:設計者、演奏者:大工)もなるほどと。

子供に子供向けのクラシックを聴かせるのではなく、「本物の」クラシックを聴かせるべきだと言う意見も納得。子供は大人が思っている以上にすごい洞察力、感受性を持っている訳ですから、大人の方でデチューンしてどうすると。

などなど。思わず引き込まれた一冊でした。改めて、音楽、再開したくもなったり。

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