
レビュー

zooko012
2016年1月読了
【ジェーンオースティン祭り6冊目】
ジェーンオースティン祭りの最期の一冊。前半は少しかったるいが、登場人物が出そろい動き始める後半、相変わらずの面白さ。主人公キャサリンは6冊の中で一番素朴で自然に可愛い。全て自分に都合良く考える美人のイザベラの軽薄な発言が楽しすぎ。
しかし、ジェーンオースティン。一応「文学」なのに、それも、自分は恋愛小説嫌いなはずなのに、ホントに楽しく読み終えた。通勤の細切れの読書でも、一頁一頁をめくるのが楽しいなんて思いを久しぶりに経験した。終わってしまってホントに寂しい。
【ジェーンオースティン祭総括】
さて総括。オースティンの小説は、6冊の主人公のキャラクターが違うところが読みどころらしい。このうち年齢が最も若く幼く素朴なのが「ノーサンガー」のキャサリン。跳ねっ返りで機知に富みからかい好きなのが、「高慢」のエリザベス。これに知性を少し差し引き、お馬鹿さ・お節介好きの陽気さを加味したのが、「エマ」のエマ。反対にひたすら内気ななのが「マンスフィールド」のファニー。「分別と多感」のエリナーが知性もあるバランスのとれた良識型。これが更に成熟してやたらできすぎた人間なのが「説得」のアンか。主人公としては、やはり一番エリザベスが魅力的。
全体についていうと、物語キャラクター(男性キャラクターも)共に面白いのが「高慢」で、登場人物が全て分別くさすぎだけど、ストーリー展開が面白いのが「マンスフィールド」あたりだろうか。「エマ」は階級臭が強すぎてちょっとというところがあった。ただ、皮肉っぷりなど一番冴え渡ってオースティンらしいのが「エマ」かもしれない。ただいずれにせよ、どの本も粒ぞろいで十二分に楽しんだ。
【余談】
ここでつらつら、自分が一番好きな女性主人公って誰だろうと考えてみたが、多分、「ジェーンエア」のジェーンだと思う。不美人で愛嬌も全くなく、頑固。でも、自分の足でスックと立ち、身一つで全てを引き受け、観察眼が鋭くシニカルで、率直で、大人。最も好きな外国文学であり、思春期に何度も読み返した思い出の書の一つでもある。
ジェーンオースティン祭りの最期の一冊。前半は少しかったるいが、登場人物が出そろい動き始める後半、相変わらずの面白さ。主人公キャサリンは6冊の中で一番素朴で自然に可愛い。全て自分に都合良く考える美人のイザベラの軽薄な発言が楽しすぎ。
しかし、ジェーンオースティン。一応「文学」なのに、それも、自分は恋愛小説嫌いなはずなのに、ホントに楽しく読み終えた。通勤の細切れの読書でも、一頁一頁をめくるのが楽しいなんて思いを久しぶりに経験した。終わってしまってホントに寂しい。
【ジェーンオースティン祭総括】
さて総括。オースティンの小説は、6冊の主人公のキャラクターが違うところが読みどころらしい。このうち年齢が最も若く幼く素朴なのが「ノーサンガー」のキャサリン。跳ねっ返りで機知に富みからかい好きなのが、「高慢」のエリザベス。これに知性を少し差し引き、お馬鹿さ・お節介好きの陽気さを加味したのが、「エマ」のエマ。反対にひたすら内気ななのが「マンスフィールド」のファニー。「分別と多感」のエリナーが知性もあるバランスのとれた良識型。これが更に成熟してやたらできすぎた人間なのが「説得」のアンか。主人公としては、やはり一番エリザベスが魅力的。
全体についていうと、物語キャラクター(男性キャラクターも)共に面白いのが「高慢」で、登場人物が全て分別くさすぎだけど、ストーリー展開が面白いのが「マンスフィールド」あたりだろうか。「エマ」は階級臭が強すぎてちょっとというところがあった。ただ、皮肉っぷりなど一番冴え渡ってオースティンらしいのが「エマ」かもしれない。ただいずれにせよ、どの本も粒ぞろいで十二分に楽しんだ。
【余談】
ここでつらつら、自分が一番好きな女性主人公って誰だろうと考えてみたが、多分、「ジェーンエア」のジェーンだと思う。不美人で愛嬌も全くなく、頑固。でも、自分の足でスックと立ち、身一つで全てを引き受け、観察眼が鋭くシニカルで、率直で、大人。最も好きな外国文学であり、思春期に何度も読み返した思い出の書の一つでもある。
この本を読んでいる人(2人)
読書ステータス
読了
2人