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かばん屋の相続 (文春文庫)

かばん屋の相続 (文春文庫)

池井戸 潤

3.7
27人が登録
1件のレビュー

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レビュー

bskt0609
bskt0609
2013年10月読了
主人公はみんな銀行員の短編集。
短編集はあまり好きではないけども、一つ一つの話に金融業界ならではのカラクリが用意されていて勉強になった。
中小企業の抱えている実情と、それを踏まえて時には非常な判断をしなければならない銀行員。
信用取引とはまさに言葉通りのものだの感じる作品。借りる方にも一つ一つのドラマがあり、貸す方にも同じくドラマがある。
金融業界の正にトップダウンともいうべきヒエラルキーの中においても、信念を持ち続ける行員が描かれており、それがまた信念を貫き通しても必ずしも相手が幸せになれるものではないという、盛者必衰も合わせて描かれていてリアリティが増している。
決済日に入金がされるかどうか、そういった自分の人生を賭けた仕事を自分はやれているか?答えは否。自分のキャリアをかけ続けて上がって行く人とそうでない人が生まれる。こんなにも出世がものをいう社会も怖いけど、必死になる分得られるものも多そうだと思った。

読書ステータス

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