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レビュー

あるメガバンクの東京の支店での話。主人公は1人ではなく、各章ごとに変わっていき、各々の視点、立場から支店の、そして業務の全体が描かれている。
元銀行マンの作者だから展開できる金融サスペンス。金融業という仕事を知らない、かつ日頃も関わりのない自分には読んでて楽しめ、かつ勉強になる一冊。
支店である日百万円が紛失する。しかしそれはその先で解き明かされる事件のほんの一つの序章にすぎず、何気ない人物描写や支店の日常を描いてた前半から一気に物語は佳境へと向かって行く。
突然失踪した管理職、その原因をあらゆる立場から解き明かして行き、真実に辿り着いたと思ったら、最後の最後でどんでん返し。しかも結論は明らかにされず読者に委ねられる。
銀行という限られた社会での出世欲のぶつかり合い、取引先との信用、他人との比較、プレッシャー、金融業界の一端を体験することができ、自分の置かれている状況がどんなにのらりくらりとしているかが分かった。
この本を読んでいる人(26人)

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