この本について
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外交の本質は策略よりも誠実であるていうのがどの国でも通用する原則のようなものであった……ロシア人のなかに無類の誠実さと質朴さをもった人物が存在するといわれていることとうらはらなようだが、ロシア人が国家というものを背負うときにはそのようなロシアのよき民族性は出てこなかった。
外交官というのは、いかに末端の仕事を担当していても即座にでも日本国の首相が務まるほどの経綸と構想を用意しておかねばなかない性格の職務
日本人の気質の一典型として存在するおべっかをふくめたなれなれしさというより相手に子猫のようにじゃれたいために、つまりは相手の心をこのようなかたちでとりたいたむに、自分の属する上部構造の無知、臆病というものを卑屈な笑顔でぶちまけてしまいたもいった心理からでているようであった
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