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竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)

竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)

司馬 遼太郎

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71人が登録
2件のレビュー

みんなの評価

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レビュー

kadu
kadu
2012年3月読了
人生で2度目の読書だが、また引き込まれてしまった。坂本龍馬の人間性が自分の憧れの武士侍となった素晴らしい小説。私は、この本を自分の一生の心の本と決めている。
みこ
みこ
2012年9月読了
殿堂入り。

龍馬の一生が描かれた本。龍馬は物語の中でも人に何かをやってもらうことに長けていた。彼の生まれが上士ではなかったから、そうしなければ彼は大政奉還をするまでに無残な死をとげていただろう。
彼は人の力を使い歴史を変えた。そして、それだけでない。彼の人間的魅力は時代を超えて語り継がれ、そして司馬遼太郎という日本史上稀有な才能を持つ作家の心をも動かし、今日にしてまだ日本人の心に残り続けている。ここまで人の心を動かせる人もそうはいないだろう。
そして、そんな龍馬の人間的魅力が余すことなく描かれているのがこの小説である。彼は武力こそ正義の時代にあって、一人の人間も殺すことなく前人未到の時代を作り出した。剣の腕を極めていたにも関わらず、だ。それができる人間がどれだけいるか。

この本は最高質のエンタメであり、伝書であり、自己啓発でもある。

私は日本史が苦手で、恥ずかしながら全然時代背景が分からなかった。大政奉還なんて言葉もよく分からなかった。それでも、教科書にはなかった楽しさを持って、教科書よりも大政奉還について詳しく知ることができた。やはり人間は心で動く人間なのだ。教科書の書いてある坂本龍馬は無機質な存在だった。教科書に書いてある大政奉還には意志がなかった。心のないものに人の心は動かない。史実にちょこっと心をいれてあげるだけで、歴史を教えるのが苦手な先生はたちまち人気者の先生になるだろう。それくらい歴史に心は不可欠だ。なぜなら、歴史は同じ心を持つ人間が作り出したものだからだ。
この小説には心がある。

読書ステータス

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