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ダニエル キイス

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この本について

結婚4年目の若い夫婦バーニーとカレンは不妊に悩んでいた。カウンセリングを受けるが成果はなく、二人の仲はぎくしゃくしたものになっていく。そんな時、バーニーの勤務先で放射能事故が発生する。会社の発表によれば、汚染は最小限にとどまり大惨事は防がれたというが、事故から数週間後、バーニーとカレンの体には吐き気やめまいなどの奇妙な異変が...。しかもこの最悪の時期に、カレンの妊娠が判明する。はたして、胎児に放射能の影響はあるのか?夫婦はこの子に生を与えるべきか?―突然の災厄に翻弄される夫婦が経験する、愛の崩壊と再生の軌跡を描きあげた衝撃作。

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レビュー

Yoo
Yoo
2014年8月読了
災厄が起こった時、男は狂い、母は強い。正直言って、放射性物質の事故について身近に考えたことはなかった。そう思って見ると、今まで見過ごしていた放射線源が思わぬ所にあることがわかる。3・11で、精度はさて置き、放射線測定器が出回ったものの、これまで一般人には縁遠い存在だった。チェック出来ない以上、身近な病院や工場の放射性物質が適切に処理されているかどうかは知りようがない。そういう意味で、この小説は、現在でもなお現実的な課題を突きつけている。物語の流れとしては、徐々に精神を病んでいく男に対して、母となる女の強さ、そして周囲からの憎悪が印象的だ。

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