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夜の終焉(下) (中公文庫)

夜の終焉(下) (中公文庫)

堂場 瞬一

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レビュー

mak246
mak246
2012年11月読了
被害者の息子と加害者の息子。ただ、被害者の生前の横暴さにより世間は加害者に同情し、被害者の息子であるはずの真野は生まれ育った汐灘を逃げるように後にする。一方、加害者家族としての業を背負った川上も汐灘には帰れぬものの、自分なりに事件との折り合いをつけて自身の人生を歩んでいた。
20年という歳月を積み重ね対極的な立場にいる2人の男が事件の影を引きずり、鬱屈を抱えながらもがく様がよく描かれている。

こんなにも人生を諦めたような真野を後押しし、愛想を尽かさずおせっかいを焼いてくれるような人物がいるといったご都合主義をさて置けば、主役格の2人が紆余曲折を経て自分自身を見つめ直して立ち直るまでがじつっくりと丁寧に描かれていて、共感・納得のできるストーリー仕立てになっている。

汐灘シリーズとしては最後に希望が見い出せるような、表題へと繋がる終わり方は非常にきれいにまとまっていた!!
それを含めてなかなかの秀作だったと思うが、それだけにこれが汐灘シリーズの集大成なのだろうか。。。。

しかし、少女の正体は読めんかった。。。。
ってか、途中から影が薄れてたしで…

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