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山本周五郎長篇小説全集 第九巻 正雪記(下)

山本周五郎長篇小説全集 第九巻 正雪記(下)

山本 周五郎

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この本について

間一髪で島原を脱出した与四郎(由井正雪)は江戸に戻り、兵学塾を開く。世評は高く、門人は二千人に及んだ。一方、幕府の浪人統制はさらに厳しさを増し、農民として生きようとする人々さえも追いつめてゆく。虐げられた者たちを救う道はあるのか。正雪は起死回生の策を練るが...。由井正雪曰く、「自分だけが満足すればいいという生きかたは誤りだ、最も多数の人たちと幸不幸をわかちあってこそ、人間らしい生きかたといえるだろう」歴史の裏側に隠された慶安事変の真実を焙りだし、史料の隙間に“人間”を発見した傑作長篇!第二部、第三部を収録。押し寄せる感動―“脚注”で読む、新しい山本周五郎。

みんなの評価

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レビュー

Yoo
Yoo
2016年10月読了
江戸時代に起こった由井正雪の乱の首謀者を主人公にした山本周五郎の小説。正雪本人については殆んど資料が無いらしく、ほぼ創作と思われる。本人には謀叛を起こすつもりなどなく、幕府の浪人政策を転換させようと奔走するものの、幕閣である智恵伊豆の陰謀のために利用され命を落とすと言う展開。山本周五郎らしく、主人公の正雪は言うに及ばず、脇の人々も丹念に描かれている。正雪と言うと、教科書で習う乱の首謀者と言うイメージだったが、こうした展開を見せられると、なんだか納得してしまう。

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