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ローマ人の物語〈19〉悪名高き皇帝たち(3) (新潮文庫)

ローマ人の物語〈19〉悪名高き皇帝たち(3) (新潮文庫)

塩野 七生

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青
2016年4月読了
前帝カリグラの財政と外交の失政から帝政の信頼回復と再建に尽くしたクラウディウス帝。

歴史家故に指導者の公共事業の責務を熟知していた。インフラ整備、食と安全の保障、娯楽、やれる事は何でもやります。水道橋の完工、ブリタニア遠征政略、オスティア港の着工、東方世界の統治等々。

政務を効率良く行う為の信頼のおけるクラウディウス一門御用達の解放奴隷達による秘書官システム。彼にとっては激務を軽くする方法だが、元老院たちにはそぐわない。

敬われる事を知らない、誠心誠意を信じる歴史家皇帝はやがて皇后アグリッピーナの野望の犠牲となり、惜しまれることなく帝政は5代目ネロ帝へ交代される。

一言いわせてもらえば、ユダヤ人様マジ宗教が特殊で絶壁。
皇后アグリッピーナ…ただの悪女ではない。
すごい頭もいいし、手腕は見事。彼女が男であれば、なぁ…
クラウディウス帝はひっそり評価されるべし。
誠心誠意を尽くせばいつか分かってもらえない皇帝だ。神君アウグストゥスはもっと上手くやれとお怒りになるだろうが、また彼なら許して下さるダロウヨ。ゆっくりおやすみ

読書ステータス

読了 10人

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