この本について
頭の中で強く「現状をセーブしたい」と思うだけでいい。脳に針を突き刺したような感覚が走れば「セーブ」は成功。あとは死ねば人生が「リセット」され、「セーブ」した過去まで巻き戻される。そしてまた僕は屋上から飛び降りた―覚悟もなく、遺書も書かずに。「さようなら、サカキキヨト」...その時、向かいのビルに動くものが見えた。闇の中を、自分と同じく落下してゆく少女の姿―その顔を見て僕は驚く。なぜならそれは、まぎもなく“あいつ”の顔だったからだ。クールな筆致の推理ロマン傑作!第3回ライトノベル大賞優秀賞受賞作。