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始祖鳥記 (小学館文庫)

始祖鳥記 (小学館文庫)

飯嶋 和一

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レビュー

ぼんぼん
ぼんぼん
2009年12月読了
日本で初めて空を飛んだと言われている、備前屋幸吉の生涯を描いた小説。
岡山の空を飛んだ若き幸吉の存在が、本人の意図しないところで人々の大きな希望になっていく。
町の人の希望の光になった幸吉が、今度は仲間達に感化されて、迷いながらも自分の人生を生きる決断をする。
そんな、でーっかい希望と、人と人とのつながりを描いた作品でした。
 
「自分の人生を生きる」
言葉にするとシンプルだけど、
こういう生き方が、いかに難しくていかに偉大なことであるかを改めて実感。
 
なんのために命を燃やすのか。
 
幸吉はただ空を飛ぶその一瞬のために人生を賭けた。
正しい生き方じゃないかもしれないけど、
ファンタジーかもしれないけど、
心が熱くなりました。
 
幸吉だけじゃなくて、
なにかに賭けている人たちがほかにもたくさん出てきて、
幸吉の人生のどこかで交差して、共鳴し合って、歴史を作っていく。
なにかをまっすぐに追い求める男達の心意気がまばゆかったです。

読書ステータス

読了 4人