みんなの評価
4.3
5
4
3
2
1
レビュー
「人間は、どんなものにも本当は価値などないことを心の底では知っている」
価値がないから、みんながみんな、有用性を証明しようと必死になっている。有用性が認められているかぎり価値は存在するから。その有用性は誰に認めて欲しいのか?誰が認めるのか?で、バロット、ウフコック、ボイルド、イースター博士、シェル・・・あらゆる人物の立ち位置と人生の歩み方が変わっていく。
この本を読み終えた私だってそうだし、この文章を読んでるあなただって同じだろ?当たり前のことだけど、必死になって〝走る〟登場人物の物語に妙味が出ている。走った先で、新しい有用性の対象を発見し、違う立場の人物たちが、それぞれに成長ととらえたり、逸脱と評価したりしてまた走り出し始めている。悩みや戸惑いを背負って。背負うモノを捨てられたら楽園の住人かもね。
そんな物語の中盤戦。カジノのあたりの精神戦はかなりの盛り上がる山場だった。
「マリッジブルーってしってるか、ウフコック?」
「なんだ、それ」
「一度決めたことについて、後からぐだぐだぬかすことさ。個人的な感情がどうとか、自分は大丈夫なのかとか、何が必然で何が偶然なのかとか、そういったことをだらだら考えるんだ」
価値がないから、みんながみんな、有用性を証明しようと必死になっている。有用性が認められているかぎり価値は存在するから。その有用性は誰に認めて欲しいのか?誰が認めるのか?で、バロット、ウフコック、ボイルド、イースター博士、シェル・・・あらゆる人物の立ち位置と人生の歩み方が変わっていく。
この本を読み終えた私だってそうだし、この文章を読んでるあなただって同じだろ?当たり前のことだけど、必死になって〝走る〟登場人物の物語に妙味が出ている。走った先で、新しい有用性の対象を発見し、違う立場の人物たちが、それぞれに成長ととらえたり、逸脱と評価したりしてまた走り出し始めている。悩みや戸惑いを背負って。背負うモノを捨てられたら楽園の住人かもね。
そんな物語の中盤戦。カジノのあたりの精神戦はかなりの盛り上がる山場だった。
「マリッジブルーってしってるか、ウフコック?」
「なんだ、それ」
「一度決めたことについて、後からぐだぐだぬかすことさ。個人的な感情がどうとか、自分は大丈夫なのかとか、何が必然で何が偶然なのかとか、そういったことをだらだら考えるんだ」
読書ステータス
読了
7人
読みたい
4人