みんなの評価
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レビュー

太安萬侶の墓が発見された昭和54年に書かれた本書からは、それまで偽物の疑いをかけられてきた古事記が本物だという興奮が伝わってくる。今年は古事記1300年なのだとか。上巻は誰でも知っている天の岩戸、ヤマタノオロチ、稲羽の白兎などの話で、親しみが持てる。須佐之男は乱暴者、大国主は女たらしで、特に須佐之男は、かあちゃんに会いたいと泣きわめき、伊耶那岐に追放されると今度は天に上ってやりたい放題。天の岩戸の一件を起こして高天の原から追放されてしまう困った奴である。山幸彦が、豊玉毘売が鮫だったのに驚くのは許すとしても、妹の玉依姫を子どもの乳母にして、その子が玉依姫と結婚するというのがわからない。玉依姫も当然鮫なんだと思うけど。本文の後の解説と付録がかなりのボリュームだか、こちらも結構面白い。
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