この本について
重い腎臓病を抱え、命懸けで将棋を指す弟子のために、師匠は彼のパンツをも洗った。弟子の名前は村山聖。享年29。将棋界の最高峰A級に在籍したままの逝去だった。名人への夢半ばで倒れた“怪童”の一生を、師弟愛、家族愛、ライバルたちとの友情を通して描く感動ノンフィクション。第13回新潮学芸賞受賞作。
みんなの評価
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4
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2
1
レビュー

zooko012
2011年1月読了
「東の羽生、西の村山」と言われたほど強く、皆から愛されたが、若くして病に散った故・「村山聖」九段についての傑作ノンフィクション。病弱である彼を支えて、パンツを洗ったり髪を切ってやった師匠である森信雄七段と村山とのかけがえのない「師弟愛」の物語であり、ライバルであり互いにぶつかりあった村山達若手棋士達の「青春」の物語であり、将棋連盟に勤務し「将棋世界」の編集長であった著者大崎と森の「友情」の物語である。読後の余韻の大きさが凄く、涙腺が何度も弛んだ。
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