「雲」の楽しみ方
この本の所有者
📝 レビュー (taka_akiさんのレビュー)
そんなとき、本屋さんで見つけたのがこちらの本。
いやー、この方、ホント雲を愛してるんだなーと。
「雲を愛でる会」の設立者です。ちなみにWebサイトはこちら。
The Cloud Appreciation Society
http://www.cloudappreciationsociety.org/
これまで何となく見ていた雲、この本読んでいるとその種別、メカニズムが詳しく説明されています。
あとで復習しようっと。
・低い空の雲
積雲(ぽっかり浮かぶむくむく雲)、積乱雲(雷雲)、層雲(輪郭のぼやけた灰色の雲の層)、層積雲(雲の層または雲塊、雲底はぼやけずはっきりしている)
・中間の空の雲
高積雲(中間の空に小雲が集まった白または灰色の雲)、高層雲(灰色の雲で概観に特徴は無い。空を一面に覆う)、乱層雲(暗灰色の単調な雨雲)
・高い空の雲
巻雲(白いすじが独立した雲の帯になって空に浮かび、絹糸の束のように見える)、巻積雲(白い粒のように見える小さい小雲が高い空で雲塊になったもの)、巻層雲(なめらかな層か繊維状の層になった白っぽいベールのような雲)
高い空とかっていっているのは、雲が発生する地球の大気圏の最下層「対流圏」を下層、中層、高層の三段階に分割しているからだそうで。と、対流圏の高さって地球上の場所によって違うってこと、知りませんでした。
あと、英語のidiom「cloud nine(最高にハイ)」って、国際的な雲辞典「国際雲図帳」で定められた九番目(今の版では10番目だそうですが)の雲「積乱雲」が雲の中で最も高く発達するところからきてたのとのこと。へー。
ちなみに、上記の雲はさらに「種」に分けられるとのこと。積雲なら扁平雲、並雲、雄大雲、断片雲と言った形。奥深いです。
あ、「天使の梯子」って光芒(雲の隙間から射し込む太陽光が空気中の粒子や水滴で散乱されて目に見えるようになったもの)っていうものだったんですね。なるほど。
いろんなボキャブラリーも盛りだくさん。「ネフェロコッキュギア(雲居時鳥国)」とか「クラウドハープ(レーザーレーダーで雲の高さ明るさに合わせてハープを奏でる)」とか、雲の名前ならアーチ雲、尾流雲、夜光雲、真珠雲、乳房雲などなど。
しかも、著者の方のとことんクラウドウォッチャー視点なのが、なかなか楽しいのです。ルネサンス時代の絵画作品「聖セバスティアウヌス(矢に貫かれている聖人)」を引っ張り出して、「気の毒な聖人はこの際どうでもいい。背後の雲に何かが隠れている…。」と言いつつ、馬にまたがった人が雲のレリーフに浮かび上がっているのを指摘したり。鯖雲にもっとも似ている鯖を探しに「プロジェクト・サバ」と称して魚市場に行ったり。こういうノリ大好き。
で、後半「モーニング・グローリー」に関するくだりは読んでいて鳥肌もの。オーストラリア、行きたくなりましたよ。
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雲、好きなんです。ぼーっと見上げているだけで時間が過ぎ去って行きます。
そんなとき、本屋さんで見つけたのがこちらの本。
いやー、この方、ホント雲を愛してるんだなーと。
「雲を愛でる会」の設立者です。ちなみにWebサイトはこちら。
The Cloud Appreciation Society
http://www.cloudappreciationsociety.org/
これまで何となく見ていた雲、この本読んでいるとその種別、メカニズムが詳しく説明されています。
あとで復習しようっと。
・低い空の雲
積雲(ぽっかり浮かぶむくむく雲)、積乱雲(雷雲)、層雲(輪郭のぼやけた灰色の雲の層)、層積雲(雲の層または雲塊、雲底はぼやけずはっきりしている)
・中間の空の雲
高積雲(中間の空に小雲が集まった白または灰色の雲)、高層雲(灰色の雲で概観に特徴は無い。空を一面に覆う)、乱層雲(暗灰色の単調な雨雲)
・高い空の雲
巻雲(白いすじが独立した雲の帯になって空に浮かび、絹糸の束のように見える)、巻積雲(白い粒のように見える小さい小雲が高い空で雲塊になったもの)、巻層雲(なめらかな層か繊維状の層になった白っぽいベールのような雲)
高い空とかっていっているのは、雲が発生する地球の大気圏の最下層「対流圏」を下層、中層、高層の三段階に分割しているからだそうで。と、対流圏の高さって地球上の場所によって違うってこと、知りませんでした。
あと、英語のidiom「cloud nine(最高にハイ)」って、国際的な雲辞典「国際雲図帳」で定められた九番目(今の版では10番目だそうですが)の雲「積乱雲」が雲の中で最も高く発達するところからきてたのとのこと。へー。
ちなみに、上記の雲はさらに「種」に分けられるとのこと。積雲なら扁平雲、並雲、雄大雲、断片雲と言った形。奥深いです。
あ、「天使の梯子」って光芒(雲の隙間から射し込む太陽光が空気中の粒子や水滴で散乱されて目に見えるようになったもの)っていうものだったんですね。なるほど。
いろんなボキャブラリーも盛りだくさん。「ネフェロコッキュギア(雲居時鳥国)」とか「クラウドハープ(レーザーレーダーで雲の高さ明るさに合わせてハープを奏でる)」とか、雲の名前ならアーチ雲、尾流雲、夜光雲、真珠雲、乳房雲などなど。
しかも、著者の方のとことんクラウドウォッチャー視点なのが、なかなか楽しいのです。ルネサンス時代の絵画作品「聖セバスティアウヌス(矢に貫かれている聖人)」を引っ張り出して、「気の毒な聖人はこの際どうでもいい。背後の雲に何かが隠れている…。」と言いつつ、馬にまたがった人が雲のレリーフに浮かび上がっているのを指摘したり。鯖雲にもっとも似ている鯖を探しに「プロジェクト・サバ」と称して魚市場に行ったり。こういうノリ大好き。
で、後半「モーニング・グローリー」に関するくだりは読んでいて鳥肌もの。オーストラリア、行きたくなりましたよ。