📝 レビュー (Yooさんのレビュー)
読書履歴
AIが見つけた似た本
「謹訳源氏物語 1」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました
赤朽葉家の伝説
桜庭 一樹
“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万...
新訂 徒然草 (岩波文庫)
西尾 実
『徒然草』の面白さはモンテーニュの『エセー』に似ている。そしてその味わいは簡潔で的確だ。一見無造作に書かれているが、いずれも人生の達人による達意の文章と呼ぶに足る。時の流れに耐えて連綿と読みつがれてき...
奪取〈上〉 (講談社文庫)
真保 裕一
一千二百六十万円。友人の雅人がヤクザの街金にはめられて作った借金を返すため、大胆な偽札造りを二人で実行しようとする道郎・22歳。パソコンや機械に詳しい彼ならではのアイデアで、大金入手まであと一歩と迫っ...
林望先生訳源氏物語の第1巻。桐壺、帚木、空蝉、夕顔、若紫を収録。訳文は読みやすく、すらすら読める。難関の和歌にはきっちり訳がついていて、分かりやすい。帚木の最後の方で、閨の中にまで連れ込まれながら操を守り通す空蝉はなんて意志が強いのだろうと思うが、自分が逃げたら軒端の荻がどうなるか分かるだろうに、その無責任さや、最後に関係を持たなかったことを残念がったりするところを読むと、そうばかりではないなんだか妙に人間味を感じる。素直に源氏を受け入れた軒端の荻はどうでも良くなり、なかなか受け入れない空蝉には執着すると言うのも分かる気もするが、困ったものだ。その性癖は、後々六条御息所の執心と言う形で源氏を生涯に亘って苦しめるのだが、それも因果応報と言うものか。夕顔と初めて契る辺りは省略されていて、物足りないが、夕顔との関係の要点ではないと言うことか。やはり、物語にはメリハリが必要なのだろう。