
君たちはどう生きるか (岩波文庫)
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まだ読んでいなかったことが珍しいくらいの名著は、1930年代に書かれたものとは思えないほど、刺激的でした。多感な時期(中学から高校)を迎え、社会との接触が多くなりはじめる時期に遭遇する「事件」それに伴う「悩み」、 おじさんから「深い」アドバイスを得て、それを糧に成長する姿...
もちろん今の自分は、おじさん=アドバイスをする側の年齢(あ、それを優に超えているわ...)、立場であり、本来の本書は「若者」に向けてのメッセージであろうとは思う。その点からいえば、年長者として、『おじさん』のように、深みのある、相手に考えさせるような、或いは、数年後、成人した後になって意味がわかってくるような、そんなアドバイスができているのか?という(強い)疑念が生じる。単純な「その場」のアドバイスはできていても、「未来のため」の話はできているのだろうか。確かに職場という場面においては「その場」のケースが多いのだけれども、家庭(親から子へ)と同様に、「未来」という点も必要であろうと思う。イメージとして「職人」のフィールドに近いのかもしれないけれども、必要なことだよね。
あまりにもこの本を読むのが遅くなりすぎたので、そういう「大人」になりきれているのか、という(本書の直接的なメッセージとは異なる)ところに視点が行きつつあったが、途中から、主人公たる「少年」の立場に移転していった。すなわち、おじさんのアドバイスを「聞く」側にアタマが寄ってきてしまった。過ちとそれに縛られる苦悩、いろいろな(自らとは異なる)環境にある友人とのつながり、生命の尊さと力強さ、人間とは生きるとは何かという概念、少年時代に初めて触れる社会の中で戸惑いながら、左右に揺れながらも、周りの人の支えを感じながら、目はまっすぐに前を見据える。そんな姿勢は、考えてみれば、少年時代特有のものではない。大人になっても、もっと大人になっても、そんなことに当たってしまうことは多々あるのだ。その時に感じることも、本書に出てくる少年と同じ、周りの人たちの支えだったり、挫折から得られる力強さだったり、するわけで。
本書の少年のごとく、おじさんからメッセージを素直に受け入れていこうと思った。「成長」のシロは、確かに少ないけれど、まだ「終わり」ではない、はず。だから「少年」のように、前を向いて進んで行こう、って思う。早く読めばよかったと思いつつも、今読んだからよかった、とも思う。名著って、普遍的だ。
【ことば】君は、毎日の生活に必要な品物ということから考えると...なに一つ生産していない。しかし、自分では気づかないうちに、ほかの点で、ある大きなものを、日々生み出しているのだ...誰でも、一生のうちに必ずこの答えを見つけなくてはならない...
この世に生を受けた人間として、どのような価値を生み出していくのか。何を誰にどんなふうに。もう生み出されているのかもしれないし、これからなのかもしれない。この答えを見つけるまでは、前に進んでいかなくてはならない、ね。


12...30.03.25































