内容紹介
幼い命の死。報われぬ悲しみ。遺された家族は、ただ慟哭するしかないのか?良識派の主婦、怠慢な医師、深夜外来の常習者、無気力な公務員、尊大な定年退職者。複雑に絡み合うエゴイズムの果て、悲劇は起こった...。罪さえ問えぬ人災の連鎖を暴く、全く新しい社会派エンターテインメント。

📝 レビュー (ぼんぼんさんのレビュー)
評価:
5/5
レビュー:
ある意味どんなホラー小説よりも怖い小説だと思いました。
「誰でもやってることだからいいだろう」「自分ひとりぐらいいいだろう」そんなちょっとした自己中心的考えとほんのささいなモラル違反がドミノのように連鎖して、一人の命を奪ってしまった。
この事実に、ただ打ちのめされるしかありませんでした。
モラルでは人を裁けない。
この主人公と同じように、自分自身もやましい気持ちがあるから、登場人物たちを完全な悪として割り切ることができない。だって、少しの手抜きや少しのマナー違反が、まさか人の命を奪ってしまうなんて想像もできない。自分の行動に全部責任を負えるかと問われたら、そういいきれない。
この小説を読んで、モラルを守ってまじめに生きていこうと思った。
でもそういう生き方はすごくすごくむずかしいこともわかってる。
喉もと過ぎれば「まぁいっか」って口走ってしまう自分を予想できてしまう。
自分だけが大事。それでいいのか。いいわけない。
でも流されてしまう。それが人間。
その事実にまた打ちのめされる。重いなぁ。
「誰でもやってることだからいいだろう」「自分ひとりぐらいいいだろう」そんなちょっとした自己中心的考えとほんのささいなモラル違反がドミノのように連鎖して、一人の命を奪ってしまった。
この事実に、ただ打ちのめされるしかありませんでした。
モラルでは人を裁けない。
この主人公と同じように、自分自身もやましい気持ちがあるから、登場人物たちを完全な悪として割り切ることができない。だって、少しの手抜きや少しのマナー違反が、まさか人の命を奪ってしまうなんて想像もできない。自分の行動に全部責任を負えるかと問われたら、そういいきれない。
この小説を読んで、モラルを守ってまじめに生きていこうと思った。
でもそういう生き方はすごくすごくむずかしいこともわかってる。
喉もと過ぎれば「まぁいっか」って口走ってしまう自分を予想できてしまう。
自分だけが大事。それでいいのか。いいわけない。
でも流されてしまう。それが人間。
その事実にまた打ちのめされる。重いなぁ。