メニュー
「本当の自分」はどこにいる (PHP文庫)

「本当の自分」はどこにいる (PHP文庫)

加藤 諦三

この本の所有者

2人が登録
87回参照
2013年12月21日に更新

書籍情報

ページ数:
295ページ
参照数:
87回
登録日:
2013/11/23
更新日:
2013/12/21
所有者:
くろ くろさん

この本を共有する

📝 レビュー (くろさんのレビュー)

レビュー:
ありのままの自分でいいということが特に許される人は、小さい頃から人間関係の中で苦しめられて生きてきた人たちである。
何か悩みがあって悩んでいるのではなく、悩む心があるだけ。
今までの責任逃れの生き方を反省する。
問題は心を動かす体験の無さ。
自分の世界がないと、どうしてもそれに応えて高い評価を得ようと頑張ってしまう。そして燃え尽きる。
どんな種類の仕事でも同じように頑張ってしまうと気がついたら、自分は今危険な状態にあると思わなければならない。
現実の世の中で生きていく以上嫌いなことはしないという訳にはいかない。
自分はどれとどれを断り、どれとどれを引き受けるのかという優先順位をつける。
喧嘩をしなければいつまでも不満が続いて、リラックスは出来ない。
自分が死んでも認めたくない事はなんなのかを明らかにする。
無意識を自覚することは、完全な人間性を獲得するとともに、社会が人間の間に築き上げたために生じた障壁を取り払う。
無意識の中にいる本当の自分に気がついて、それを認めた時に、初めて生き心地が良くなる。
自分探しは、自分にとって耐えがたいが故に、自分の意識から追放した自分を探すこと。
理由もなく生きるのが苦しい時には、自分は無意識でどのくらい代価を払って生きてきたかを考える必要がある。
相手を喜ばそうとすること自体が間違っているのではない。淋しさから相手を喜ばそうとすることが間違っている。
理想の自画像を求めることそのことが悪いのではない。劣等感から求めることが悪いのである。
周囲の人を見返したいから頑張る。見返したいから努力する。そうした動機から努力すると無理をする。自分の器を忘れる。非現実的な期待を自分にかける。
小さい頃、支配的な親に慣れてしまった人は大人になっても他人にとって都合の良い存在になることでしか、人とつきあえなくなる。そして無意識の領域で代価を払い続ける。
なぜ自分は他者に対する健康な信頼関係を築けなかったのか?と考えることで、自分の心の中が見えてくる。
彼らを軽蔑するのではなく、彼らに対する恐怖を認めれば、本質的な解決に向かう。
何か訳が分からないけれども、あいつに腹が立つ。という時には、実は自分がしたいけれども出来なかったことをその人がしているのかもしれない。
人はどんなに成功しても、本当の自分に適合した生き方をして、本当の自分に適合した職業についているのでなければ幸せにはなれない。
先見力の欠如と劣等感、これが優れて真面目な人を滅ぼす。
この世の中にまるで自分の適性だけが唯一の価値であるかのごとく大声を上げている人がいる。
人は悔しいと思うことで、自分の適性と違ったことに挑んで、自己喪失する。
本当の自分探しをする人と、一から出直して自分作りを始めることが大切な人と二種類の人がいる。
長所も弱点も一つの事実である。そう理解すると本当の自分が分かる。
不得意領域を向上させようとするのは、必要にせまられた時だけに限る方が良い。
自分の長所とか弱点は語らいの中で分かることがある。
本当の自分で生きていないから会話がなくなった。
本当の自分を探すには、本心を表現しても、つきあってくれる人と付き合うしかない。
自分探し症候群の最大の課題はコミュニケーションである。


読書履歴

2013/12/21 295ページ

ログインが必要です

この本をレビューしたり、読書進捗を記録するにはログインが必要です。

ログイン

グローバル検索

ReadNest全体から本やレビューを検索します