bmasu
Lv.61
陰陽師シリーズも7作目(?)いつもどおりの晴明と博雅ではあるが、蝉丸が香りを飲むようだという一文にいっしょに晴明や博雅と晴明の家で庭を眺めながらお酒を飲みたいと思わせる。蝉丸の過去を語る物語に、『心はやれぬが、命はあげられたのに』という一文がある。一度離れた心は元にはもどらないがという前提があるのだが、果たしてそうなのだろうか?とこの頃は思うのである。蝉丸も一生を終えるまで、自分に取り憑かせているのである。それは、激しい恋心とは違うであろうが、心許す、愛といっていいのではないか。そう思うと、離れた心は、形を変えて戻ることができると思うのだ。