
名残り火―てのひらの闇〈2〉 (文春文庫)
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2010年7月15日に更新
📝 レビュー (mak246さんのレビュー)
レビュー:
先ずは、本作でとうとう藤原伊織作品を完全制覇してしまった。それもあってか感慨深い作品だったけど、やはり単純に面白かった。
「てのひらの闇」が好きだっただけに続編で「コケたら?」といった一抹の不安があったものの、たんなる杞憂であり、前作の設定を活かしつつ十分に単体でも楽しめる作品だったと言える。
相変わらずハードボイルドでありながらも知性を感じさせる丁寧な言葉遣いで、大人な会話が繰り広げられていくのだが、会話のやりとり自体が魅力な上に、その会話から事件の確信を突いてく様にはつくづく文章のうまい作家だったと感心させられてしまう。。
ミステリとしては特別なギミックがある訳でもないのだが、このキャラクター達が織り成すストーリーだけで十分に愉しめる。それは上述のように会話のやりとりであったり、そこから垣間見る人間性であったりといったスパイスが巧みに利いてるからではないだろうか。
ストーリー上では主犯の異常性に関しての背景が曖昧というか、、、なんか釈然としない気がしないでもないが、藤原伊織の遺作ともあって若干のひいき目もあり、このままでも十分だったんだと納得してしまう部分もある。。。。
いずれにせよ、藤原伊織作品の新作にはもう二度と出会うことのない寂しさは読了後の後味として残った。
改めて藤原伊織さんのご冥福をお祈りします。
「てのひらの闇」が好きだっただけに続編で「コケたら?」といった一抹の不安があったものの、たんなる杞憂であり、前作の設定を活かしつつ十分に単体でも楽しめる作品だったと言える。
相変わらずハードボイルドでありながらも知性を感じさせる丁寧な言葉遣いで、大人な会話が繰り広げられていくのだが、会話のやりとり自体が魅力な上に、その会話から事件の確信を突いてく様にはつくづく文章のうまい作家だったと感心させられてしまう。。
ミステリとしては特別なギミックがある訳でもないのだが、このキャラクター達が織り成すストーリーだけで十分に愉しめる。それは上述のように会話のやりとりであったり、そこから垣間見る人間性であったりといったスパイスが巧みに利いてるからではないだろうか。
ストーリー上では主犯の異常性に関しての背景が曖昧というか、、、なんか釈然としない気がしないでもないが、藤原伊織の遺作ともあって若干のひいき目もあり、このままでも十分だったんだと納得してしまう部分もある。。。。
いずれにせよ、藤原伊織作品の新作にはもう二度と出会うことのない寂しさは読了後の後味として残った。
改めて藤原伊織さんのご冥福をお祈りします。
読書履歴
2010/07/15
458ページ
2010/07/14
390ページ
2010/07/10
298ページ
2010/07/09
214ページ
2010/07/02
156ページ
2010/06/28
88ページ
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23人
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