
レビュー

zooko012
2012年3月読了
クライマーとして、アルプスの山岳ガイドとして、「山の詩人」として、著名なレビュファのアルプスの6つの北壁の登攀紀行である。登山の古典的名著であるとのことだが、登攀が単なるクライマーの征服欲の対象としてでなく、大地・宇宙そのものである山に対する愛、山を同じように愛する仲間に対する愛として、敬虔に静謐に詩的に描かれているところが何ともよい。題名も素晴らしいが、山の描写の何と素晴らしいこと。著者はサンテクジュベリを尊敬していたとのことであるが、確かに、「夜間飛行」「人間の土地」(傑作)と共通するところはあるし、星野道夫の眼差しとも似た何かがあるように思った。他の本も読んでみたいと思う。表紙の写真も何とも凄い。
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