この本について
「商人連合船がひそかに運ぶ高価な黒ダイヤをうばい、船倉で働かされている奴隷たちを自由にしてやるのだ!」氷のキツネのよびかけに、空賊集会にあつまった勇士たちの心はおどった。いざ、空戦!だが、敵艦を見つけたのもつかのま、青年クウィントの乗り組む空賊船ゲイルライダー号は、おそろしい撹乱霧にのみこまれてしまう―。虚空にはりだす船首像のように切りたった崖の国で繰り広げられる人気ファンタジーシリーズ番外編。本伝に語られない、空賊・雲のオオカミの若き日の活躍、命名の由来が、ここにあきらかになる。