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逸脱の精神史

逸脱の精神史

酒井 明夫

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レビュー

taka_aki
taka_aki
2013年11月読了
タイトルからしてスゴい。逸脱の精神史。

文調、珍しいと言うかこう言う書き方初めてかも。表現しづらいですが、題材も相まってなんかうねりがある感じ。

今の時代、心理学や精神の成り立ちに対する理解がある程度進んでいると言えると思うのですが、それじゃそう言った学問が確立する前、人の「狂い」をどう捉えたら良いのか分からなかった時代では?と言う問いにこの本はある程度答えてくれているのかも知れません。当時(紀元前)は恋煩いも病気と言っていたくらいですし。

以下はメモ:
・重度の精神錯乱にはスミレの香り、もしくは頭を剃ってそこに羊の肺を貼付ける(?!)
・老人に対する考え方。どちらとも捉えられる。
 (a)あまりに多くの不平不満を持ち、あまりに長く考え、ほとんど冒険することが無く、すぐに後悔し、仕事を最後までやり遂げようとせず、平凡な施行で満足してしまう。
 (b)物事をあらゆる角度から批判的に捉え、性急にことを決すること無く熟考し、その後も反省を怠らず、高望みをしたり深入りしたりもせず、相応の成功で満足する。
・「幻」の定義の難しさ。「だれが、何を、どのような場合に、どう呼んだか」
・ファスマとファンタスマ
・「異食」をしめす欧文名「ピカpica」はカササギのこと。
・究極?の異食。妊娠中に夫の肉を食べたいがために彼を殺害し、長期間の賞味に耐えるように、その一部を塩漬けにした。
・ソクラテスの言葉「最も尊重しなければならぬのは生きることではなくて、善く生きることだ」
・猫恐怖cat phobia

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