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マンガの描き方―似顔絵から長編まで (知恵の森文庫)

マンガの描き方―似顔絵から長編まで (知恵の森文庫)

手塚 治虫

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この本について

Tezuka reveals his technique for drawing manga.

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レビュー

らんぶる
らんぶる
2011年4月読了
256ページ。コミPo!を使って何かマンガを描きたいと思ったとき、シナリオから演出、台詞といった、ある意味1つの映画を作るのと同じ事を一人の人間でやることの大変さに気づき、何か良い入門書がないかと思って探したところ、この本を見つけました。

平易な文章で書かれていることからスラスラと楽しく読むことが出来ましたが、そこで述べられていることはかなり深く、描く側だけでなく、読む側としても考えさせるものでした。

例えば「顔の描き方から構図まで」の中で、「人間の顔を漫画にするには、それぞれの顔をいろとりどりの別人に描きわけると同時に、その顔が、日本人なのか外国人なのか、何歳なのか、おとななのか子供なのかという点でも同時に描きわけなければならないのだ。」という部分。

最近のマンガはどれも綺麗に描かれていて、いわゆる下手くそな絵を見つけることの方が難しくなっていますが、その一方でマンガに登場するキャラの顔は皆同じで、髪型とほくろとメガネを消せば誰が誰なのか分からない状態になっています。

最初に「漫画の絵の第一歩は、まず人間の顔が描けるということである。」と述べられており、描き手はこの段階からダメであり、また読み手はこのような状況を受け入れていると思いました(読み手の見る目が甘くなったというのかな?)。

他にはマンガを描く上でも注意しなければいけないのは「基本的人権を茶化すこと」とあります。

   * 戦争や災害の犠牲者をからかうようなこと。
   * 特定の職業を見くだすようなこと。
   * 民族や、国民、そして大衆をばかにするようなこと。

またマンガの本質を一言で言うなら「風刺」というのは、なるほどと思いました。

この辺を注意しながら、コミPo!で漫画を描いていきたいと思いました(コミPo!では顔の描き分けはできないと思うけど・・・)。

読書ステータス

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