
みんなの評価
レビュー
「暗鬼館」の設定からゲームに施されたルールなどは良く練りこまれているし、その設定を活かして謎解きをする探偵役が変わっていったりと飽きさせない展開が続く。探偵役が変わる部分にも各々の人間性が表れており、最終的には主人公を活かす要素となっている。
更に、1人目の殺人が起きてからそれぞれに生ずる疑心暗鬼。派閥に分かれての探り合いなど、極限状態に追い込まれた人間心理も巧みに描写されている。
そして、物語は主人公である結城の視点を通して一緒に謎解きをしていくのだが、その過程に於いてもミステリとしての読み応えは十分。
本来こういった作品ではミステリを楽しめれば他の要素に突っ込むのは野暮なんだろうが、あえて言ってしまうと、ミステリ部分での設定はリアリティを追及している一方で個人の借金が10億とか非現実に思えてしまう部分も多々ある。未解決の謎が残るのはいいのだけど、あまりにも現実離れした設定が犯人の動機ってのは後味としてどーかと。。。
もう1つ言っちゃうと、須和名の存在はイマイチだった気がする。。最初から一貫して傍観者として超越した存在だと言えばそれまでだけど、まさかそのままで終わるとは。。。犯人ではないにしろ、これも最後にひとひねりがあるだろうと期待してただけに肩すかしを食らった感がある。特に「滞ってる1本」についてとか…
…等々と気になる部分もあったけど、まずまずハマれたし、映画化にも頷ける映像向けな作品である。
映画ではまた一味違う展開が用意されているのだろうから、そちらも楽しみにしたい。。。
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