
この本について
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レビュー

面白かったけど、ドラマから入って正解だったかもしれない。
本書だけでは草薙はともかく、湯川学の人間像がいまいち捉えにくい。物理学者であまり綺麗好きではなく、子供嫌いと言ったところか。
だから映像として頭に入っていて、だからこそ違和感を覚えたことは事実であるが、それはシリーズ1冊目としての愛嬌ということで受け容れれば問題はない。
内容は周知の通り奇妙な出来事が介在している事件に遭遇した警察が頭を悩ませ、あげく帝都大の物理学教授である湯川を頼り事件を解決へと導いて行く、というものだ。
本書は短編集である。
1.燃える
2.転写る(うつる)
3.壊死る(くさる)
4.爆ぜる
5.離脱る(ぬける)
この中で一番話として好きなのは2の転写るである。
なぜなら殺害され池に落とされた被害者の顔が、雷という自然現象と種々の廃棄物によって水中にあったアルミに写されたところから、被害者の怨念、憎しみ、やるせなさが感じられ、そこから事件が解決されたことから少しでも救われたのではないか、と思ったからである。
しかし、どの話も非常に興味深く面白い。だからこそ、短編というのがもったいない気もする。
とにかく、以降のシリーズも読破したい。
ネタバレ
1.燃える:突然の後頭部からの発火⇒工場から照射したマイクロ波
2.転写る(うつる):人の顔が型どられたアルミの面⇒雷と廃棄物であるアルミによって作られた
3.壊死る(くさる):胸に少し黒ずみのある死体。他の負傷箇所はない。⇒超音波
4.爆ぜる:海で爆発し火柱が立つ⇒ナトリウムと水
5.離脱る(ぬける):幽体離脱によって見えない角度のものが見える⇒濃度による光の屈折
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