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秘密 (文春文庫)

秘密 (文春文庫)

東野 圭吾

4.3
197人が登録
11件のレビュー

この本について

妻と小学五年生を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだ筈の妻だった——。

みんなの評価

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レビュー

taka_aki
taka_aki
2008年7月読了
薦められて読んだ本です。

こう、何て言いましょうか、家族ってすごいんだなあ、としみじみ感じさせられました。

何が「秘密」かは読んでみてください。
非常に読みやすいです。
Nobu
Nobu
2011年6月読了
珍しく?心温まるストーリー★
すばるば
すばるば
2011年8月読了
なんか切なくなってしまった。と同時に、私ももう一度小学生に戻りたいって思った。
あやちゅん
あやちゅん 2011年10月読了
最後がスッキリしない終わり方。
でもおもしろい!
どんどん読みたくなる!
goburinn
goburinn
2011年10月読了
自分はまだ夫、父としての立場ではないので、レビューにあったような虚無感などになることは無かった。だが、奥さんのこの選択が最善だったとも思わない。読みやすい。
Hideki
Hideki
2012年1月読了
直子なんだろうな。泣けるわ。
ゆきこ
ゆきこ
2012年1月読了
東野圭吾好きなら外せない一冊。夫婦愛って偉大
ばいきんまん
ばいきんまん
2014年1月読了
母子がスキー旅行で、バスに乗っていたが、事故に遭い、母が死亡した。娘は奇跡的に生きていた。しかし、母親の魂が入っていた。父親は、娘の身体をした妻とどう向き合うか悩む。最終的に娘として過ごす事を決意した。
妻の意識があるのなら、妻として生きて行って欲しかった。
あおみ
あおみ
2013年12月読了
日常に一つの非日常が混ざることで、これ程までに日常というものに違和感を抱くのだ、と驚いた。
初めの数十ページでスキーバスの転落と、魂の入れ替わりという途轍もなく非現実的出来事が起こる。しかし、それ以降は極めて現実的。
学校のテスト、宿題、運動会、文化祭、恋愛、別れ、友情…
こんな誰もが経験する出来事全てに、本書では違和感を孕ませている。
だからありふれた幸せや悲しみの側面にはいつも奇妙さがあって、読者はそんなありふれた出来事に対する好奇心を鎮められない。

そして、ラストで主人公平介の妻直子が下した決断。秘密。
これは男性読者と女性読者とで、感じ方が違ったのではないか、と思う。
私は、悲しいというよりもあまりにも寂しいと感じた。誰もが寂しい思いをする決断だったのではないか、と。

若さを楽しみたかったのか。
若い男に惚れたのか。
自分を失くしても娘として生きることが幸せだと感じたのか。

これではあまりにも寂しすぎるではないか、と感じたが、巻末の広末涼子さんによる書評を読んで、こんな感じ方があることに気付いた。
是非、同年代の異性と議論を交わしてみたいものだ。

そして、本書でも東野圭吾氏の気遣いや、繊細さ、優しさが感じられた。
それは、彼は絶対に加害者や被害者を一方的な矢印だけで終わらせないということだ。
ただ物語を盛り上げるためだけに用意した出来事ではない、と我々に告げるかのように加害者の事情や、その後の辛辣な状況、生きていることを許されていないような悲しみを必ず描く。
しかし、それらを描くからと言って被害者の面々が同情することはない。
現実的に考えて、家族を奪った加害者にどんな事情があったにせよ、憎しみや怒りが消え去る訳でもなく、許してあげようという気持ちになれる訳もなく、理解する気持ちにすらなれないだろう。
そういった現実を描くことも著者は決して忘れない。
したがって、小説にはある意味で欠かせない非現実的な出来事や事件が、彼の著書では極めて光って見えるのだと思う。

タイトルの「秘密」に隠された意味。
それに気付いた時、私は一番心が動かされた。

読書ステータス

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