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波紋―警視庁失踪課・高城賢吾 (中公文庫)

波紋―警視庁失踪課・高城賢吾 (中公文庫)

堂場 瞬一

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レビュー

mak246
mak246
2011年3月読了
前作の阿比留室長に関わる事件を経て、更にはベテランの法月が移動となってしまい、一度はまとまりかけた失踪課に再び重い空気が漂いだしたシリーズ6作目。高城と阿比留との距離は開く一方だし、明神もストレスが溜まり出会った頃の態度に逆戻り。そして高城の友人であり理解者でもあった捜査一課の長野も自身の問題を抱えていつもの関係が保てないといったがんじがらめの状態に陥りながらも5年前の失踪事件を追いかけていく。

今回は過去の失踪人という高城自身のトラウマとも被り、事件性よりも各キャラクターの心情や失踪人との向かい方、そして前作から引き続いての組織崩壊といった部分に重点に描かれている感じがする。その為か事件部分だけを見ると少し物足りない気がしないでもないが、この後の展開に向けての布石として今後の失踪課の活躍に期待しよう!

"時は来た。"

…いよいよ次作からはシリーズの本筋である高城個人の問題に関する解決編へ突入だし!!
そして、またまた問題ありげな新メンバーを加えた失踪課は高城の娘捜索を通して組織として固まっていく事ができるのかなど、収束への道筋が見逃せないシリーズだ。

読書ステータス

読了 8人