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シュメル―人類最古の文明 (中公新書)

シュメル―人類最古の文明 (中公新書)

小林 登志子

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青
2015年6月読了
西の大陸最古の文明メソポタミア。

シュメル人の発明品「楔形文字」。

大杯、判子、碑や浮彫から見られる
当時の農業・酪農・豊穣・信仰・戦争・外交。

神々と王、神と個人。

文明社会と法律「罪には賠償で償う」。

豊穣の土地、メソポタミアと
周りの国々の攻防。

メソポタミアでの文明的生活や食生活。

女神官が子を産み河へ流す
「捨て子伝説」。
ローマ建国の祖の双子や
伝説の人モーセとか色々似てるけど…
河の神の「神明裁判」によりサルゴンが
王権を剥奪するに至った「サルゴン王伝説」が元ネタだった。
こんなところから来てたんだネ

ユダヤ教、キリスト教の源流とも考えられる
大洪水伝説やバベルの塔。
欧米人らが発掘に熱心な理由の一つなのかもなあ。
自ら信じる宗教の正典起源とか
メソポタミア的“エデン”の意味を知るとか素敵じょないか!

シュメル人が後世に読まれる事を期待して書いた粘土板、
それを現代人が読むロマン。

あぁ〜でもまだ難しい、と言いますか
読むのに苦労しましたぞ。
次読むときには
今とは違った印象になるのかな

高校時代、世界史を習った時、
メソポタミアの楔形文字から
エジプトの聖刻文字へ繋がり
フェニキア文字からギリシア、ローマ字へ発展したのだと
勝手に納得させてしまったが、
これは大いなる誤解であったみたい。

正確には古代で交易活動が盛んな
シリア・パレスチナ地方にて
楔形文字のアルファベット(22字へ簡略)と
フェニキア文字(聖刻文字から簡略)の
2つの系統のアルファベットが使われており、
結果としてフェニキア文字系統が現代まで残ったとされる。

自分的大発見。
誤解が解けて良かった。

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