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山本周五郎長篇小説全集 第十六巻 明和絵暦

山本周五郎長篇小説全集 第十六巻 明和絵暦

山本 周五郎

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この本について

江戸時代中期、徳川政権の盤石を割って王政復古を唱える尊王思想の先駆者・山県大弐。上野の国小幡藩では、大弐の教えを信奉する一派と、それに反対する改革派が一触即発の危機を迎えていた。決起をはかる江戸家老の命を受け、秘かに長崎に向う百三九馬に、幕府と藩の追手が迫る。一方、大弐にも、幕府は周到な計略をしかけていた...。山県大弐曰く、「天に二日なく民に二王なし―。実にただ、尊王の志を万民のうちに喚起せん」身命を賭して信じる道を突きすすむ男と女―。剣戟あり、悲恋あり、権謀術数うずまく痛快歴史活劇!脚注で楽しむ、新しい周五郎。

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レビュー

Yoo
Yoo
2017年2月読了
江戸時代中期の儒学者である山県大弍の明和事件を中心に、時代の人々を描いた時代小説。主人公は山県ではなく、上野国小幡藩の若者で、滅法剣術の腕が立つ。山県の思想を奉ずる尊王派、お家大事派、藩の実権を握りたい派が入り乱れ、そこに女性が絡んだ活劇である。どの派の人にも共感はできないが、この時代の人々がこの様に考えたのだろうなと、この時代を懸命に生きようとした人々が目に浮かぶようだ。この作品はあまり評価されていないようだが、正雪記などとの共通点が見えて、とても面白い。

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