この本について
江戸時代初期、染物職人の小伜から武士になる野心に燃え、江戸へ出奔した久米与四郎(由井正雪)は、楠木流兵学を学び、修業の旅の末に島原へ向う。その明晰な頭脳を武器に、一揆制圧に加わる浪人たちの衆望を集めた与四郎は、浪人隊を結成し幕府軍の先鋒として活路を見出そうとする。しかし、そこには狡猾な罠がしかけられていた...。久米与四郎(由井正雪)は心に刻む、「浪人だって人間だ、浪人だって妻子を食わせなければならない。たとえ人足をしても生きてゆかなければならない、それがいけないとしたら、いったいどうして生きていったらいいのか」支配権力への抑えがたい怒りを胸に、徳川のゆるぎない天下に挑んだ由井正雪の壮絶な生涯を描ききる歴史大作!第一部、第二部を収録。場面が迫る、“脚注”の力。新しい感動、新しい周五郎。
みんなの評価
4
5
4
3
2
1
レビュー
この本を読んでいる人(1人)
読書ステータス
読了
1人