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ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

伊坂 幸太郎

4.3
60人が登録
7件のレビュー

この本について

仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた―。精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。

みんなの評価

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レビュー

ぼんぼん
ぼんぼん
2008年12月読了
遅ればせながらやっと読みました。
こんなに荒唐無稽でデタラメで理不尽な話なのに、この清々しさはなんだろう。晴れ晴れとした切なさというか。ちょっと泣きました。傑作!
 
ちょっと見方や考え方を変えるだけで、世界に風穴があくというか、景色が変わるというか、今まで読んだ伊坂作品にはそんな素敵なテーマがサラリと描かれていたような気がするけれど、今回はそれがより濃くより深く、ド直球で描かれていたような気がします。どん詰まりでも、かっこ悪くてもとにかく生きろ!走れ!世界は敵ばかりじゃないさ。みたいな。
人生は苦いなぁ、どうしようもないなぁと思いつつ、人との縁みたいな目に見えないものを力強く感じられる作品でもありました。
自分と世界がどこでどんな風につながってるかなんて予想もつかないけれど、でも確実に地続きなんだよな。
この地続きの世界で生きている誰かを思うことは自分の生きる支えにもなるんだな。人との出会いってこのためにあったんだ。としみじみ思いました。
 
ところで、伊坂作品には学生時代の仲間たちが別々の道を歩んで、だんだん疎遠になっていって、それぞれの世界を生きていて…でもそれは仕方の無いことだ。
みたいな諦観が根底に流れている気がする。
自分の上を流れる時間と、他者の上を流れる時間の違いというか。
そんなの寂しいじゃん!ってちょっと反発したくなるのだけれど、一方で「そうなんだよな」って納得してしまう自分もいる。
大人になっちまったなぁ。。。

 
meari
meari
2010年8月読了
スリルがあって読みやすい。
karua222
karua222
2011年4月読了
ちりばめた伏線が見事に回収されてた。多分、もっと話は広げられたと思うけど、エンターテインメント狙いならば、この辺がいいバランスなのかも。いつも音楽を絡ませてくれるのも素敵☆
a3h2m3
a3h2m3
2015年5月読了
最後のたいへんよくできました!は感動です。沢山の仲間が最後まで信頼したから助け合えこのような終わり方になったけど、これで良かったんですね。相手が相手だと。最後まで読破し、改めて第三部に戻りました。より深みが増した。
yumiccha
yumiccha
2013年2月読了
映画を先に見て、今になって本を読んだ。

ゴールデンスランバー:
黄金のまどろみ
ビートルズ、アビーロードの中の楽曲のタイトル。


アメリカ、ジョンFケネディ暗殺を元に描かれた世界。
本と映画だと少し印象が違うこともあるけど、やっぱり楽しい!

最後の「たいへんよくできました」のスタンプは良いよな。あの終わり方好きだな。
伊賀ちゃん
伊賀ちゃん
2013年4月読了
こういう話は好きである

読書ステータス

読書中 1人
読了 52人
読みたい 4人