みんなの評価
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レビュー
アリゾナのネイティブアメリカンの地を舞台に生きることに苦悩する人々の癒しと再生を描く。自然と共生し世界と調和するネイティブの世界観は人類共通の理想なのかもしれない。個人的に愛犬の最期は胸にジンときた。ある意味かっこ良すぎる最期!相変わらずのストーリーテラーであり、その心理描写は女流作家と思えない視点である「中の人は男なんじゃないか?」。天使のシリーズから一転して大きなテーマに望み、合格点以上の作風を生み出して読者の心をつかんでいるが、作家として円熟を増すことで、いつか原点に戻って来てもらうのも面白いかも。つまりそれだけデビュー作品が衝撃的な着想と研ぎ澄まされた感度で発信されているという事実と向き合っていくことがこの作家の飛躍のテーマになるのかもしれない。
読書ステータス
読了
6人