この本について
カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。羽生がカトマンドゥで目指すものは?柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典。
みんなの評価
4
5
4
3
2
1
レビュー

zooko012
2011年11月読了
もう。圧倒的に面白い。まいった。アマゾンの高評価もむべなるかな。失踪した天才クライマー羽生に、羽生に魅せられたカメラマン深町。エベレストの登攀史、実在のクライマーのエピソードを散りばめ、ミステリー要素、恋愛小説要素を織り交ぜながら、羽生の最後の壮絶なエベレスト登攀に物語を収斂させていく夢枕獏の豪腕は見事の一言につきる。実存主義的エンターテイメント登山小説。読了後出てくるのはため息ばかりなり。
読書ステータス
読了
12人
読みたい
2人